夢中なものを持っている輝は孤独で、その孤独は東京にいる今も少しずつ形を変えながら続いている。
遥は高校の頃はその自分の持たない孤独さを美しいと思い、その孤独を含めた照ると取り込みたいという乱暴な気持ちから恋が始まる。
だけど今の遥は帰ってくる輝を待っていて受け入れるだけの存在になっている。それが海という広大すぎる孤独から輝を守りたいという能動的な行動をしていて、懐かしさと自尊心のためにたまに帰ってきては会っていた輝の心を揺さぶる。
最後に輝はどちらの道を選んだのかはわからない。
だけど次の駅で降りて引き返して、遥を抱きしめて欲しいと願ってしまう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年7月13日
- 読了日 : 2023年7月2日
- 本棚登録日 : 2023年7月2日
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