球形の季節 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年1月28日発売)
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感想 : 453
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学園内で囁かれる噂に生徒たちが翻弄されていくのは
「六番目の小夜子」に、
土地そのものに伝承があり、異世界と隣り合わせになっている場所が
舞台なのは「ネクロポリス」に、
それぞれ似ていた。

一つの山の周りに4つの高校が固まって建っていて、
なおかつ地歴研という4校合同の部活が
存在する環境があることに対して魅力を感じた。

地歴研のメンバーを中心に話が進む群像劇では
あるが、最終的に”跳んで”みることへの決断が
登場人物毎にそれぞれ異なるのが面白い。

8月31日の「予告」だけは前二つの噂と違って
自分が参加するという選択ができた分、
もし教会に向かった人を集計してみたら、
如何に皆が現実とは異なる、別の世界に関心を持っていたかが
よくわかったのだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 恩田陸
感想投稿日 : 2012年8月26日
読了日 : 2012年8月26日
本棚登録日 : 2012年8月26日

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