狭き門 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1954年8月3日発売)
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本棚登録 : 1953
感想 : 170
5

祖母の家にあったので読んでみました。
フランス文学だけあって難しかったですが
アリサの
「死ぬってものはかえって近づけてくれるものだと思う。生きているうちに離れていたものを近づけてくれるもの」
その文章に惚れました。
この文章から彼女は心底ジェロームを愛してたのだなと感じました。
彼女は母親の不倫などで徳を積むことばかりを考え妹の幸せすら願った。けれど本心はジェロームへの恋のために徳を積もうとしてたかもしれない。
最後の日記には彼に当ててる文章が多く神ではなくジェロームを求めてることがわかり胸が痛くなりました。
彼女は狭き門ですら彼と行こうとも考えてもいました。
亡くなった彼女は離れていたものを近づけようとするものを彼に与えれたかもしれない。それはジェロームだけが知ることなのでしょう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月29日
読了日 : 2023年3月29日
本棚登録日 : 2023年3月10日

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