面白い!漱石先生ファンなら、しかも『吾輩は猫である』好きなら楽しくてしょうがない。
原典の猫目線から、書生と言う人間目線で描かれた登場人物たちと、名無しの『猫』の姿と言ったら。『猫』がどう思って人間たちを見ているかを知ってるからこその面白さがたまらない。『先生』の変人ぶりも健在(笑)。
著者の想像、創作ながら原作のイメージを壊す事なく、ほぼ忘れていた原典の事件や出来事が蘇り、そこに推理が加わるものだから楽しさが倍増します。
こんな事、思いつけるなんてすごい!と感心すると共に、著者の漱石先生に対する敬愛の念が伝わってくる。意外なラストシーンが好き。こうなって欲しかったの、と思わず嬉しくなってしまった。
もう一度原典を読み直してみたくなりますし、原典では分かりづらい表現が現代風に分かりやすく解説されていると言う観点で本書を読むのも一つの方法、楽しみ方かも知れない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年10月13日
- 読了日 : 2022年10月13日
- 本棚登録日 : 2022年10月10日
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