自分自身が河川技術者であり、灌漑施設更新の施工監理の経験があるから、肝が河川からの取水部であり、あの施工の難しさを思い出しながら読み進めた。
そもそもは、キルギスに行くにあたり、中央アジアの本を読もうと、積読になってた中から選んだ。近い地域で、集中して読みたいと。
大正解。気候変動の影響はキルギスでもあり、山頂の万年雪が完全に解けるようになったらしい。アフガンの旱魃も同じ気候変動による。
世界のメディアや政治家達が、タリバン対世界という単純な図式で自分達の勝手な正義を吹聴している下、現実の世界では生きていくための様々な闘いが個人レベル、血族や地縁、渓谷レベルであったのだ。事実は自分から取りに行かねば、知ることはできなくなっている。
河川技術・灌漑技術に最新は無い。その地域に合わせて、最適化されていく。各地で先人から今に至るまで各地で工夫されているそれら土木施設をいま一度、ただある物ではなく、学ぶ施設という視点で見つめてみよう。
常に様々な事に神経を尖らせながら最期を迎えてしまわれて…思いを知る皆に託されたのだろう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年5月3日
- 読了日 : 2023年5月3日
- 本棚登録日 : 2023年5月3日
みんなの感想をみる