三四郎 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1948年10月27日発売)
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感想 : 627
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3回ほど挫折してようやく読了。
最後まで読むとこれは面白いと思えたけど、
いかんせん自分には読みづらい文章だった。
与次郎や広田先生との会話も物語の重要な要素なのに、文語体の古めかしい表現に馴染めなかった。翻訳物には新訳があるのだから、現代の言葉に置き換えられないものかと本気で思った。

三四郎の淡い恋物語としては、若かりし頃の同じような経験を思い出してこそばゆい思いがした。
若く美しい美穪子は三四郎をどう思っていたのでしょうね?三四郎目線では、美穪子に翻弄されたように思えるけど、最後に美穪子が残した言葉の意味を知ると美穪子目線の別の物語が浮かんできます。

与次郎のようなお節介者がいたからこそ美穪子との淡い恋を自覚できるようになったとも言える。
野々宮が結婚式の招待状を破り捨てたり、ちょっとした表現で登場人物の関係性を浮かび上がらせたり上手いなと思った。

いつか機会があればもう一度読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年7月2日
読了日 : 2023年7月2日
本棚登録日 : 2023年7月2日

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