中村哲さんは現代の偉人だ。
人間と自然に対する絶望を一心に引き受けながら、
人間と自然を裏切らず信頼し続けた人。
アフガニスタンの医療支援する医師でありながら、広大な砂漠地帯に、農業用水路や堰などを建設するなど、途方もなく壮大な人生だ。
氏はそれを英雄気取りせず、淡々と事実だけを書き記されている。
9.11すら日常の一コマのように思えた。
アフガニスタンでの飢えや貧困は、アフガン戦争、テロ報復戦争による被害だけでなく、地球温暖化による旱魃被害が大きな要因であるとはなんとも無慈悲だ。
「己の分限を知り、誠実である限り、天の恵みと人のまごころは信頼に足る」
なぜここまで自分を捧げることが出来たのか?と思うけれど、氏のこの言葉が全てを物語っている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年9月26日
- 読了日 : 2021年9月25日
- 本棚登録日 : 2021年9月17日
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コメント 1件
コウさんのコメント
2021/11/27