偽書の精神史 (講談社選書メチエ)

著者 :
  • 講談社 (2002年6月10日発売)
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感想 : 4
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偽書とはインチキな本のことではない。むしろ神官・僧侶以外にも篤い宗教心が拡大する中で、「人はだれでも一定の作法を踏むことによって冥界と交流でき」るという「この観念こそが、中世の偽書を生み出す根源だった」偽書を偽物として退けるだけでは、それを生み出すに至った社会的状況、あるいは欲望について何一つ理解は進まない。偽書を通じて浮かび上がる歴史が確としてあることを実感できる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2014年4月4日
読了日 : 2014年4月4日
本棚登録日 : 2014年4月4日

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