ホワイトラビット (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2020年6月24日発売)
3.76
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本棚登録 : 11928
感想 : 818
4

私が伊坂幸太郎さんの作品にハマったきっかけは、当時発売されたばかりの「重力ピエロ」ではなく
「ラッシュライフ」でした。
登場人物が複雑に絡む仕掛けも面白いのですが、何より「どんな立ち位置の人でも同等に機会と危機が訪れて回り続ける」ことに救いを感じました。

その作品に登場した空き巣である
「黒澤」が再登場する話
いつも冷静で、何事にも動じず、
ある場所から別の場所に突然現れる(様に見える)、被害者に不安を与えぬ様置き手紙(盗んだ品の明細)を残す律儀な泥棒
ややズレたようで「まぁそうだけど」と言いたくなるようなことを言う男
(さらに人間の常識から外れた言動が濃くなると、伊坂作品の「死神」である千葉に似てくるかも?二人は共演したこともあったはず)

誘拐を専門にしている犯罪グループの起こした事件に巻き込まれます。
警察、立て篭りの舞台となった家の住人、犯罪グループの担当者である兎田や
黒澤の同業者など、今回も様々な人が事件を中心に星座のように繋がり楽しませてもらいました。

黒澤が主役ってことは「こう言う事」
起こるよな〜って…まんまとやられた。

「この物語は変な話」と、
物語を進行する"語り手"がいるのは
「レ・ミゼラブル」がモチーフとなっています。
最初は「ラッシュライフよりも一つの事件を中心に繋がりが明確な人物配置なのに、こんな説明がいるのか!?」と訝しんでましたが、徐々に馴染んで来ました。
この語り手って「オリオン座の視点?」

なので
五年くらいかけて「レミゼ」を読み終わってから読むことをお勧めします!(※読めばわかります。)

久しぶりにじっくり時間を作れる日が続き、2日で読み終えてしまった。
楽しくて嬉しいやら、寂しいやら

解説は…ちょっと説明しすぎのような…
読まなくてもいいかな…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年8月16日
読了日 : 2020年8月16日
本棚登録日 : 2020年7月9日

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コメント 4件

大野弘紀さんのコメント
2020/08/17

楽しい時間は終わってしまうと寂しいですね。

私も伊坂氏は好きです。

追伸
色んな「いいね」をありがとうございます。
こんなにたくさんの。
とても嬉しく思います。
私のページはレビューの図書館をイメージしています。もしよかったらまた遊びに来てくださいね。


ikezawaさんのコメント
2020/08/17

コメントありがとうございます。
伊坂さんはファンではあるのですが、ある時から大事にし過ぎてすぐには読まない様に気をつける様に少しずつ読んでます。

伊坂さんのと、読んだことのあるモノを中心に見てたのですが、ついつい多くなってしまいました。
(サブマリン、やはりもう読もうかな)
特に音楽にが良かったです。

フーファイターズとオフスプリングのある図書館が近所にあったらなぁ…

ikezawaさんのコメント
2020/08/17

またお邪魔させていただきますね。

大野弘紀さんのコメント
2020/08/20

オフスプリングとフーファイターズ!それはほしいですね!喜んでいただけて嬉しいです。
はい、いつでもお待ちしております。

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