優しくって少しばか (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (1990年1月19日発売)
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本棚登録 : 950
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『優しくって少し ばか』では男っていうのはほんとにばかで愛しい生きものだと思った。庄司薫をちょっと思い出した。もちろんDVとかもあるみたいだからすべての男ってわけじゃないんだろうけど、基本的に弱くてやわらかくて壊れやすい女の子にはやさしくするようにプログラムされているんだと思う。そういう意味ではもともと男女は平等じゃないのかもね。
同じ異性の人を長きにわたって愛し続けるっていうのはかなり難易度が高いと思う。だって、男女の考え方ってほんとに違うもの。恋人や夫婦の関係であっても、それぞれの性の素を出したら上手くいかないんじゃないかな。男は好きな女性の前ではカッコよくありたい、女性は好きな男の前では可愛くありたい、って頑張るからいい恋愛が保てるんじゃないかっていうのがオイラの持論だ。いくら長く連れ添っても、馴れ合いになって互いにそういう努力ができなくなったらいい関係を保てなくなると思う。長く一緒にいたら自分のことを何でもわかってくれるなんて都合のいい考え方なんだよな。というわけでやっぱり「例のパン屋さん」の主人みたいな人がホッとするのである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年1月8日
読了日 : 2020年1月8日
本棚登録日 : 2019年6月12日

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