夏のロケット (文春文庫 か 28-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2002年5月10日発売)
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本棚登録 : 850
感想 : 89
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夢に導かれて大人になった仲間が再び集まって夢の続きを見たっていいんだよね。もちろん実際には大人になるといろいろなしがらみがあって元ロケット班のメンバーみたいに集まることはかなり難しい。学生の時と違ってみんな犠牲にするものがそれなりに生じちゃうし。それにしても大人になった元ロケット班のメンバーがそれぞれロケットや宇宙に携わる仕事をしているっていうのはすごいな。高野、北見、日高、清水、氷川はアプローチこそ違うけど、火星とロケットという自分にとってほんとうに大切なものと高校時代に出会うことができた幸せ者だ。オイラにとって生きる原動力は、走ることとサッカーだ。まさかこの歳でそこにはまるとは自分でも予想していなかったけど。それから仲間ができたことが大きい。元ロケット班みたいな幼馴染じゃなくて大人になってからの仲間だ。気が付いたら10年くらい一緒にボールを追いかけてる。この物語みたいに何かを達成することはないだろうけど、おやじたちがちょっとでも上達しようとする姿はオイラを元気にしてくれる。氷川が大金をつぎ込んでしまうのもわからなくもない。夢中になれるものを見つけられた人は幸せだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年2月3日
読了日 : 2020年2月2日
本棚登録日 : 2020年1月12日

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