白蓮れんれん (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2005年9月16日発売)
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本棚登録 : 1742
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恥ずかしながら「花子とアン」も「柳原白蓮」も認識しておらず、読み終わってからコメントを確認して知りました。
そのため最後までフィクションだと思い読み進めてしまっていたので、驚きが凄かったです。

燁子という1人の女性が真っ直ぐに強く自分を貫く様子が描かれていますが、時代の波に飲まれず置かれた環境の中でどう幸せをみつけていくのか。
周りからみたら充分幸せなはずなのに、どこか自分を不幸と思っているような貪欲さが垣間見えることに少し苛立ちを感じてしまう気持ちもありました。
ただ人生で自分が幸せだと感じることって本当に人それぞれで、自分が生きている環境、取り巻く世界で大きく変わってくるものだと思います。その人の幸せはその人にしか分からないこと。何よりも愛を求めて愛に終わった燁子は、やっぱり自分で幸せを勝ち取ったんだなぁと。

女性として共感する気持ちも多く、時代が変わっても女性の本質は変わらないのかもしれないと嬉しく感じた一冊でした。皆さんがきっかけになった「花子とアン」も観てみたいです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年7月6日
読了日 : 2020年7月5日
本棚登録日 : 2020年7月5日

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