カフーを待ちわびて (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社 (2008年5月12日発売)
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本棚登録 : 10189
感想 : 942
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良かったです!

原田マハさんのデビュー作って、どんな感じだったんだろう?と興味がありました
また『第1回 日本ラブストーリー大賞』の大賞に選ばれた作品なんですね
恋愛でもあり、愛がテーマかなと
アート小説も素敵ですが、今作品のような温かい癒し系も魅力的です

まるで沖縄の青い空と海のような、爽やかな話でした
っていうても沖縄行った事がありませんが
くどくなく、スーっと自然に心地良く入ってくる感じの話です

主人公の明青(あきお)は不器用でのんびりした優しい男
名前も沖縄っぽい、明るい青と書いて、明青(あきお)
三十五歳だというのにてんで恋愛経験がないような奥手ぶりで、好きな女性の名前すら呼べません
それは育った環境や身体的コンプレックスが大きく影響しているのではないかと思いました

でも沖縄の島の景色の美しさと、島の生活や習慣が頭の中に浮かぶような表現力
それと無口で愛想がないが根は優しいおばあや愛犬カフー(ラブラドール)の存在が、もどかしい気持ちを和らげてくれます
『待つばかりでそんな事ではいつまでたっても幸せになれないよ』

人生も恋愛もいつも待ってばかりの明青がどう成長していくかが見所です

カフーとは果報、いい知らせ、幸せという意味そして愛犬(ラブラドール)の名前であり、幸とは明青が好きになった女性の名前
この繋がりが、にくいです

おすすめです

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年5月1日
読了日 : 2023年5月1日
本棚登録日 : 2023年4月19日

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