すべての経済はバブルに通じる (光文社新書 363)

著者 :
  • 光文社 (2008年8月12日発売)
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感想 : 80
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 一般的には「バブルは終わってみて初めてバブルとわかる」と言われていることに対して、そんなことはないというのが主な内容です。

 簡単に言えば、バブルはそれがはじけるまではバブルでない時よりもはるかに儲かるので(今の日本株がそうですね)、今がバブルかもと思っていても乗らない手はない。そろそろ危ないと思っても、バブルがいつはじけるかはわからないので、皆(特に客からのお金を預かって運用するプロの方々)はライバルとの競争があるので降りるわけにはいかず(もしも自分だけ降りてバブルがそのまま続いたら成績で負けてしまって客が逃げていく)、結局皆がバブルがはじけるまで降りることはなく、はじけたらあっという間に暴落するのでもはや売るに売れずに大きな損失を出すということを言ってます。さらに現代は世界の経済がひとつにつながっており、コンピュータでの売買がそれに拍車をかけるので、以前よりもバブルが起きてそのたびに暴落するという機会ことは増えるだろうとのことです。

 内容自体は私のような素人でも難しくなく読み進んでいくことができ、それなりに面白かったです。ではこれを読んで自分がバブルに乗ってはじける前に降りられるかと言ったら、う~ん、やっぱり読む前と変わらないでしょうねぇ。行動ファイナンスの本をもっと読んだ方がいいのかも。。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経済/資産運用
感想投稿日 : 2013年4月13日
読了日 : 2013年4月13日
本棚登録日 : 2013年4月13日

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