先輩司書さんにお勧めされたSTAMP BOOKSシリーズ。
その中でもこの本は、心を揺さぶられました。
さくまゆみこさんの翻訳のおかげで、こうしてアフリカの現状を知ることができるのは幸せだと思います。
日本人にとっては想像を絶するような過酷なことばかり起こりますが、とにかく先へ進むしかない、といった展開にハラハラしながらも読むのを止められませんでした。障害者の兄イノセントと主人公デオの関係も、傍から見たらデオがイノセントの面倒を見ていることになるのでしょうが、デオにとってもイノセントはなくてはならない存在だったのだということが、イノセントがいなくなってからの場面で強く伝わります。
世界には、どれだけ過酷な生活を強いられている人たちがいるのでしょうか。
また、外国人を憎む気持ちは、日本人の一部の人にもある感情だと思います。
今はそれほど大きくなくても、この先日本経済や治安がもっと悪化すると、大きな問題が起こるかもしれません。
読書感想文コンクール高校の部の課題図書だったということですが、10代のうちからこういった問題を知るきっかけとして読んでもらいたいと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月11日
- 読了日 : 2024年2月13日
- 本棚登録日 : 2022年8月11日
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