新世界より (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社 (2009年8月7日発売)
4.15
  • (129)
  • (130)
  • (46)
  • (15)
  • (2)
本棚登録 : 793
感想 : 121
5

ジャンルでいえばSFなのかホラーなのか。もうひっくるめて「エンターテインメント」で充分か? とにかく、わくわくしながら引っ張られ続けた長大な物語。案外さくさくとは読めましたが、読み応えはものすごーくありましたよ。
悪鬼だとか業魔だとかの要素は、人間の本質的な「悪」の問題にも迫っていますね。「愧死機構」の設定が一番凄い。ちなみにこの「愧」ってのは、「はじる」という意味だそうです。なるほど。
バケネズミの真実にも驚き。でも驚きながらも納得できてしまうこの設定が恐ろしいです。こんな未来、絶対にないとは言い切れませんからね。こんな「新世界」がありうるとしたら、それは果たして本当に平和な世界になりうるのか。疑問です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ホラー
感想投稿日 : 2009年12月30日
読了日 : 2009年12月30日
本棚登録日 : 2009年12月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする