例えば、「この世界をより良くしたい」と考えた時に、どんな基本思考を生きる人すべてにインストールすれば良いのか?と思えば、名著「7つの習慣」とかは間違いなく入るのだけど、10冊選んで良ければ、この本はその内の1冊に入って良いと思う。
どうしても、短期的な感情で、人に対して良し悪しを評価したり、争ったり、目先の利益を追求したりとなりがちだけど、それらは、システムの中の小さな挙動の1つでしかない。
モノゴトを、長期的、論理的、システム的な捉え方をして、その結果が生まれるだけの理由がどこにあるのか?を建設的に議論ができるようになるには、多くの人がこの概念を持たなければならないなと。
本文中にもあるが、「システムのレバレッジ・ポイントは直感では理解できないことが多い」とあり、この構造は、専門家や天才は正しいことを提言していたとしても、多くの人から理解されなかったり、信じられなかったりすると、実現できなくなり、結局のところ、誰も得しない状態になってしまう。
戦争や貧困、環境問題やエネルギー問題、ワクチン等医療の問題など様々あるけど、解決するためには、全員がシステムを構築できるような天才でなくても良いけど、システムの基礎を理解していて、最低限、ポジティブな意思決定、票を投じるような状態になるのが重要だと思わされる。
シンプルにいえば、
「〇〇さんが悪い」×
「〇〇さんにそうさせた環境を改善しよう」◎
多数の人がこの思考になれば、それで充分。
本の内容について、勉強になるところを抜粋すると、かなりのボリュームになってしまうから、ここではやめておく。
分厚くて難しい本に見えてしまうかもしれないけど、抽象と具体の行き来が多いから、イメージもつきやすく、ざっくり理解できればOKくらいの感じで多くの人に読まれてほしい。
- 感想投稿日 : 2021年9月18日
- 読了日 : 2021年12月3日
- 本棚登録日 : 2021年9月9日
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