感情的に一方を援護、断罪するのではなく感情に寄り添いながら主人公と一緒に迷いつつ前に一歩ずつ進んでいく構成が丁寧。そこに少年犯罪という重いテーマに作者自身が悩みながらぶつかっているような誠実さを感じ、勝手に好感を覚えながら読みました。
一方でミステリーとしてもきちんと「謎が徐々に明らかになる」王道の楽しさがあって読みやすい。少々、少年犯罪が絡まり過ぎな気がしないでもないですがそこまで気になるものでもないかな。
初めて読む作家さんで本作がデビュー作ということですが、物語の面白さはもちろん滲み出る真摯さもとても好きになったので他の作品も読みたいと強く思いました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年7月1日
- 読了日 : 2022年6月12日
- 本棚登録日 : 2022年6月12日
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