広島、長崎に落とされた原爆の是非を巡ってアメリカの高校生たちがディベート形式で議論する話なんですが惹き込まれてしまいました。
肯定派と否定派に分かれて繰り広げられる議論。多方面にわたる資料を分析して導き出してゆく手法はスマートだし、感情に訴える演出力も表現方法として胸を撃つ。
朝はご飯派かパン派かってどっちでも良さそうな話じゃなくって次の世代を担う高校生たちが、かなり重要なテーマについて自分たちの主張をぶつけ合うなんて素晴らしく思いました。断片的にしか知らなかった戦争の事実も改めて向き合うことできたし交わされる意見にはどちらにも頷きたくなる。浮き彫りにされる思惑にはゲーム感覚もあるんだけど。主張するだけでなく相手の意見も聞く姿勢等、理知的なところも文化の違いにエキサイトしました。
平和を創造することのできる個人がいたこと。こうゆうエピソードはジーンときました。
主語のない日本語の誤訳からの挽回は見事だったし、言語、文化の違いから発想も違う。相互理解するには知識も時間も必要だけど、互いに許して愛しあう簡単なようで難しくしてるのは、内なる敵の無知、憎悪、偏見なんだと。
またまた良い本を手に取ることができて爽快でした。
最後のページに核関連の年表が掲載されてましたがその歴史は1895年11月エックス線の発見から今日に至るまで続いてるんですよね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
図書館
- 感想投稿日 : 2023年10月22日
- 読了日 : 2023年10月22日
- 本棚登録日 : 2023年10月20日
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コメント 3件
Manideさんのコメント
2023/11/02
つくねさんのコメント
2023/11/02
Manideさんのコメント
2023/11/02