中学校にあがったばかりの馴染まない環境のなか同級生にいじめられ不登校になってしまった安西こころ。
言いたいけど自分からは言い出せない。繊細な感情表現が秀逸でうんうん伝わってきました。学校に行く時間になるとお腹痛くなったり、近所のコンビニに行くだけでも周囲を気にして心臓バクバクで過呼吸になりそう。
休んでいいよって母のやさしい対応にも、言葉尻を捉えて不信感をいだくトゲトゲぶりが10代の頃とリンクしました。
でも凄く素敵に思ったのは、こころのお母さん、担任が訪ねてきて同級生の弁護を始めた時、娘の味方をして抗議しそれ以上語らせなかったこと素晴らしい母親だと思いました。
孤城の中の7人の関係もリアルに繊細に描かれていて、同様の悩みを拗らせていそうだけど、なかなか打ち解けあえない雰囲気とか、好意を抱かれた男の子に対する反応とか引き具合とか、女の子同士でいるときとか、一人男の子に混ざっているときとかの心理バランスが実に巧みに表現されてて作品に引き込まれていきました。徐々にお互いのことが解って明らかにされてゆくんですけど、もう願いの鍵とか探さなくっていいんじゃないって思うほどに、この7人を見守っていたく思いました。
何故かリオンに優しそうな衣装持ちの狼少女も気になる。孤城なのにキツネじゃなくオオカミの仮面かぶってるし。ツッコミどころそこなのかぁ?
リアルな世界でも会ってみようと盛り上がったところで、2学期が終了して上巻お終いです。
3学期からは下巻になります。無茶たのしみ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年11月11日
- 読了日 : 2023年11月11日
- 本棚登録日 : 2023年10月27日
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コメント 3件
マメムさんのコメント
2023/11/11
つくねさんのコメント
2023/11/11
マメムさんのコメント
2023/11/11