蜜柑 (立東舎 乙女の本棚)

  • 立東舎 (2018年7月13日発売)
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本棚登録 : 471
感想 : 55
5

三十一乙女読了です♪
図書館予約でようやく手にしました!!
芥川龍之介とげみさんのコラボ作、「蜜柑」です。

芥川作品の中でも短いストーリーですが、さすが龍ちゃんって感じの完成度。
それに+されるげみさんのイラストがステキ過ぎます(´。✪ω✪。`)✧*。

これは久々に☆5乙女で♪
特に小娘が蜜柑を窓の外に向かって投げるシーンなんて、このまま飾っておきたいって思えるほどにステキです。
しかも、この見開きページには本文(文字)は一切出てきません。

この編集には拍手(゚∀゚ノノ"☆パチパチパチ

<あらすじ>
芥川龍之介の『蜜柑』は、1919年に発表された短編小説です。横須賀駅から列車に乗った主人公は、不可解で下等な退屈な人生に疲労と倦怠を感じています。そこへ発車寸前になって、風呂敷に蜜柑を包んだ田舎者の娘が乗り込んできます。主人公は娘の醜さや愚鈍さに腹立たしく思い、トンネルの中で窓を開けようとする娘の行動にもいらだちます。しかし、トンネルを抜けたとき、娘が蜜柑を見送りに来た弟たちに投げる場面を目撃します。その光景に感動した主人公は、娘の行為に救いを見出し、心の浄化を感じます。この物語は、芥川の実体験がもとになっており、象徴的な描写が多く用いられています。蜜柑の色や娘の行為は、主人公の心の変化を表しています。また、列車の階級やトンネルの中の黒煙なども、主人公の人生観や社会的な立場を示しています。『蜜柑』は、芥川作品の中でも特に短い物語ですが、完成度が非常に高く、感動的な作品です。


人気シリーズ「乙女の本棚」第7弾は芥川龍之介×イラストレーター・げみのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

私の心の上には、切ないほどはっきりと、この光景が焼きつけられた。
横須賀線に乗った私。発車間際に乗り込んできた小娘と2人きり、列車は動き出すのだが……。

書籍の装画やCDジャケットなどで活躍し、幅広い世代から支持を得ているイラストレーター・げみが芥川龍之介を描く、珠玉のコラボレーション・シリーズです。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者について

芥川龍之介
明治25年(1892年)生まれ。東大英文科卒。大学在学中に菊池寛らと第三次『新思潮』を創刊、第四次『新思潮』に「鼻」を発表し夏目漱石にその才能を認められる。代表作に「羅生門」、「蜘蛛の糸」など。死後、菊池寛により芥川賞が設けられた。

げみ
平成元年(1989年)兵庫県三田市出身。京都造形芸術大学美術工芸学科日本画コース卒業後、イラストレーターとして作家活動を開始。数多くの書籍の装画を担当し、幅広い世代から支持を得ている。著書に『檸檬』(梶井基次郎+げみ)、『げみ作品集』がある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月4日
読了日 : 2024年2月4日
本棚登録日 : 2024年2月4日

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コメント 2件

ひまわりめろんさんのコメント
2024/02/04

うんうん、あの見開きは素晴らしかった!(≧∇≦)b

ヒボさんのコメント
2024/02/04

ひまわりめろんさん、こんばんは♪

あのページだけでも価値あるなぁって思いました(*´▽`*)

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