チャーリーとの旅

  • ポプラ社 (2007年3月1日発売)
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本棚登録 : 205
感想 : 33

問答無用の名作なので名前は良く見ていましたが、図書館を舞台にした小説に出て来たのを切っ掛けにとうとう読んでみる事にしました。
時期は詳しく書いていませんが多分1950年代頃のアメリカなんだと思います。
老犬チャーリーと愛車ロシナンテでアメリカ一周をした旅行記です。国民的作家でありながら祖国の事を知らないのではないかと考え、旅に出るという男としては憧れのシチュエーションです。
晩年にこういう旅行をしてみたいと思う人は多いでしょう。キャンピングカーで愛犬と共に各地を巡る、なんともワクワクするし、歩きや自転車程大変ではないというのもポイントです。
色々な人々との出会いを繰り返しながら、アメリカ南部で黒人に対する差別を目の当たりにした彼の嘆きがこの本の一番突き刺さる所だと思います。
公民権運動が実を結ぶのは1964年。ビートルズデビューその時です。わずか56年前の事です。それまでは黒人の権利等無きに等しいものだったし、それ以降も綿々と消える事なく未だに差別、対立は続いています。
未だに黒人への差別が続いている事を氏が知ったらさぞ嘆く事でしょう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年10月25日
読了日 : 2021年10月21日
本棚登録日 : 2021年10月21日

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