とりあたまJAPAN (新潮文庫 さ 66-5)

  • 新潮社 (2014年7月28日発売)
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本棚登録 : 51
感想 : 10
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乱れ飛ぶ放送禁止用語、サイバラファミリー勢揃い。漫画とインテリジェンスで世相を切る『週刊新潮の無法地帯』書籍化第二弾です。漫画で笑って文章にうなづく。一冊で二度おいしく味わえるものであります。

佐藤優、西原理恵子のユニット『大阪あたりのだれた夫婦』による週刊新潮の連載をまとめた第2巻になります。週刊新潮に掲載されていたときから読んでいて、改めてここに収録したものを再読させていただくと、このページにいたっては『タブー』というものはほぼないんだな、ということが改めて理解できました。

乱れ飛ぶ放送禁止用語、佐藤氏によるロシアを中心とした鋭い分析。それに負けず劣らず強烈なインパクトを突きつけるサイバラの漫画。これは編集者サイドから週に一回あるテーマを言い渡され、佐藤、西原の両陣営がお互いまったく打ち合わせをしないで出たとこ勝負で書いたものをあわせているのだと。だからこそこのケミストリーが生まれるのだなと改めて感じてしまいました。

ここでは主に2010年~2012年の最初までの世相が収録されておりまして、地震、原発、TPP…。2011年のニュースといえばやはり東日本大震災とその後の世相が記されている箇所を読んでいると、ありありと当時の様子が頭に浮かんできて、『日はいつか昇る』そう思わなければやっていられないだろう。そんな憂鬱さを笑い飛ばすためにもこういうものを読んでいただけたらな、と思っております。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年7月29日
読了日 : 2014年7月29日
本棚登録日 : 2014年7月29日

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