幻想的な短編集。あっという間に読み終わる。夢を見ているような感覚。『源氏物語』のその後の源氏を描く作品や、絵師の老人とその弟子の話が好き。ヨーロッパからみると、東方は不思議で幻想的な世界だったのかもしれない。エンデ『モモ』と不思議な感じが似ている。アジアの視点からみると、ヨーロッパはとても華々しく、立派なイメージがあるように思う。映画や漫画などにもヨーロッパのものをモチーフにしたものが多い。『鋼の錬金術師』や『テルマエ・ロマエ』がその例。逆に、ヨーロッパがアジアのものをモチーフにしたものは、徐々に増えているとは言え、現在も少ない。当時、このような作品は新鮮に感じられたのではないか。ヨーロッパから見たアジアの見え方の一端を垣間見せてくれる作品。
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- 感想投稿日 : 2014年12月11日
- 読了日 : 2014年12月11日
- 本棚登録日 : 2014年12月11日
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