マリアビートル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2013年9月25日発売)
4.14
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本棚登録 : 22237
感想 : 1601
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東京から盛岡までの新幹線の中、雇われた殺し屋たちが各々の因果と都合で殺し合うサスペンス&ミステリー。

始まってすぐから、いきなり面白い。そして最後までジェットコースターのように二転三転、人物が敵味方入り乱れる大騒ぎでもう最高!

新幹線で殺し合いとは、またすばらしいアイデア。密閉された空間で、停車駅が迫りくる時間が限られているところも緊張感を高めますね。ハラハラドキドキ。

登場人物も全員個性的すぎて強烈。天道虫のいじらしさ、王子の憎々しさ、檸檬蜜柑のキュート&カッコよさ、木村の一途さなどなど、すぐそこにいるように描写されています。

また機関車トーマスと純文学の引用や小道具で、果物二人の心情や背景を語っていく様もさすがですね。前作のキャラクターはその後のお話が挟まれるのもGOOD。ファン心理をくすぐります。

エンターテイメント小説としてマジ素晴らしい、もうこれ完成形かも。
自作AXも近々読みたいと思います、ミステリー、サスペンス好きには超オススメです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2022年2月9日
読了日 : 2022年2月8日
本棚登録日 : 2022年2月8日

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