扉は閉ざされたまま: 長編本格推理 (祥伝社文庫 い 17-1)

著者 :
  • 祥伝社 (2008年2月8日発売)
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本棚登録 : 3356
感想 : 383
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扉を開ける/開けないの舌戦がたまらない! 駆け引きと企みを解き明かす推理がスゴイ。倒叙ミステリーの傑作!

同窓会で集まった仲間達の一人が、ひそかに殺人を実行する。犯人は発見を遅らせるべく、扉を閉ざされたままの状態になるよう尽力するが、鋭利な頭脳をもつ女性と静かで熱いが始まる。

面白いっ!がっつり倒叙ものを読んだ満足感が最高。読み物としても筋が整っていて綺麗で、登場人物の色恋の関係性で盛り上げていく展開も見事。素晴らしい。

なんといっても、少しずつ真相に迫ってくる緊張感がたまらんすね。倒叙ものの一番の見どころ。
優佳が怖いのなんのって!頭の良い女性は大好きですが、切れ味鋭すぎて、さすがに身震いしました… 犯人役、他の登場人物も人間性の魅力たっぷりで頭脳明晰に描かれており満点です。

殺人の動機も意識が高くていいですね。若干現実性に疑問がありますが、人の罪悪の基準は人それぞれだし、優秀な人ほど陥りそうな価値観です。扉が開かれた後のストーリーがめっちゃ気になるので、速攻続編を読むことにしました。

倒叙もの独特の駆け引きが最高の作品、ミステリー好きには超おすすめです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本格ミステリー
感想投稿日 : 2022年2月7日
読了日 : 2022年2月6日
本棚登録日 : 2022年2月6日

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