シリーズ第四弾。
活版印刷所「三日月堂」をめぐるシリーズも、この巻で本編完結との事で、一巻からの登場人物達が次々と登場するのも感慨深いですね。
登場当初は、運送会社でバイトをしていた弓子さんもすっかり三日月堂店主として板についてきた感じです。何より三日月堂という印刷所が、訪れる人達に気づきや癒しを与える場所になっていますよね。
この巻のハイライトは水上さんの本づくりの場面かと思うのですが、今まで三日月堂に関わってきた人達に加えて、水上さんの旧友の方々が一丸となって“活版印刷で本を作る”という、とんでもなく手間がかかることに取り組む様子に胸が熱くなりました。(でも楽しそう!)
このシリーズに出てくる人達は、皆真面目で良い人ばかり。誰より、弓子さんが自分より人の事を優先しがちな人でしたが、そんな弓子さんと同じ夢を持つ悠生さんが一緒になってくれて何よりです。
このシリーズには素敵な台詞が沢山ありましたが、本書の中にあった、“人は、はっきり説明できるような役割なんてなくても、生きていいんだよ・・”という台詞が個人的にいいなぁと思いました。
本編は完結ですが、番外編が出ているようなので、そちらも勿論読ませて頂く所存です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2021年読了分
- 感想投稿日 : 2021年6月8日
- 読了日 : 2021年6月8日
- 本棚登録日 : 2021年6月8日
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