たくさんの名著の中の作中人物と
その著者に焦点を当てつつ書かれたエッセイ。
活き活きとした生活と人の関係のあった時代の
お手伝いさんたちが魅力的な、谷崎潤一郎「台所太平記」。
酔っ払いだけれど、酒に負けず
歳をとるほどパワーを熟成させていった
老人力全開! ブコウスキー最晩年の日記
「死をポケットに入れて」。
新たに読みたい本への出会いを導いてもらいつつ、
「怒ることなく生きたい」と願い、
禅や聖書を読んでは「何だ、こりゃ」と突っ込み、
菜食にすればいいと試みるが肉が食べたくなり、
精進料理の本を見ただけで面倒で閉口し、
座禅しようにも結跏趺坐ができず断念。
次は正座で瞑想だ!と思うも、足がしびれまくって
瞑想どころでなくなり…。
それなら!と、おばあちゃん座りで瞑想をしたらうたたねし…。
怒りをぐっと抑えようとして怒りが肥大した。
群さんの雑念と煩悩が爽快で、
結局どの著書よりもどの作中人物よりも
郡さんが一番おもしろく"濃い人"だった快作。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
■ 群ようこ
- 感想投稿日 : 2013年10月14日
- 読了日 : 2013年10月14日
- 本棚登録日 : 2013年10月14日
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