東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2012年12月24日発売)
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感想 : 463

さーて、前作とどう繋がってくるのかなーと思いきや、さらに拡大。まだ繋がらないんかーい。とツッコミを入れたくなるもののこういう下準備は大事。しかもその下準備が面白いからまた良い。

今回は雁国のお話。尚隆が延王になるまでの経緯と延王になってからのお話と過去と現在を行ったり来たりしながら進んでいく。

過去編では雁の麒麟、延麒である六太の視点から六太の生い立ちや尚隆との出会い、人物が描かれる。

現在編では延王、尚隆が、会議には出席しない、気づけば王宮から抜け出している、超呑気者な性格で家臣からも呆れられるほどの人物だと描写。こんなんが王様で大丈夫か?と思いたくなるような延王。彼が荒れた雁国を立て直している最中に延麒、六太が攫われてしまう。斡由なる人物が州の窮状を直訴するためにこれを命令したのであった。一気に高まる緊張、争いの予感...。
散々な人物描写をされた延王であるがこの危機、いかにして乗り越えるか。そして王の器を見せる事ができるのか。

どんどんこの世界観にハマっていきます。キャラクターの魅力にも。ネタバレできないけど延王かっこいいー!ってなる。色んな思惑が絡む政治の世界でうまく立ち回るの難しいだろうなー、そして国を治めるってほんと大変だなって思う。賢さも器の大きさも度量のでかさも強かさも必要...。

自作こそは色々繋がってくるかな!?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月4日
読了日 : 2021年9月1日
本棚登録日 : 2021年9月1日

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