少し時間が出来たので、ここにきてミステリーの名作を読んでみることにしましたが、なるほど、こういうタイプのミステリーなのかと驚きました。ミスリードが上手すぎですね。
物語はミステリー研究会に所属するメンバーが曰く付きの島、「角島」にミステリー旅行することから始まります。そこでは、家族の心中事件が起こっており、その空気感を楽しむため、わざと帰りの船便を後日に設定し、クローズドな空間を楽しむことに。そんな中、館には犯行予告と思われるプレートが突如として現れて…という展開。
トリックを際立たせる要素は色々あると思うのですが、まぁ際立っているのは思い込みによる盲点をついた構成であるということですね。詳しく書くとネタバレなるので控えさせて頂きますが、蓋を開ければ単純なトリックではあるのに、それを隠すための環境や登場人物の設定が緻密。そしてそれを一部仄めかす要素も加えて、知的な遊び要素を読者に提供するエンターテイメント性は素晴らしいです!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年11月26日
- 読了日 : 2023年11月26日
- 本棚登録日 : 2023年11月26日
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