胸が熱くなる小説。続きを知りたい、でも読み終わるのが惜しい、と心の中でせめぎ合った。
話の展開は、海のように、穏やかに凪いでいるときと大荒れのときとがある。荒れた海では、予想以上の大波乱が起き、小舟に乗った読み手は息をつくことすらままならない。
孤児のジェインは、親戚の家でいじめられ、救貧院に預けられる。生徒として六年間、教師として二年間、質素でまじめな生活をした後、新天地を求める。そこで、中年紳士ロチェスター様のお邸に家庭教師として雇われることになった。
お邸には、姿はあまり見かけないけど奇妙な笑い声をあげる召使いがいた。時々、不可解な事件が起きた。一度は主人のロチェスターの部屋が燃やされ、尋ねてきた友人が何かに襲われて片腕が血でぐっしょり濡れたこともあった。
このお邸には、ジェインに知らされていない秘密があるようだった。
下巻へ続く
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
岩波文庫
- 感想投稿日 : 2022年5月19日
- 読了日 : 2022年5月14日
- 本棚登録日 : 2022年5月9日
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