雨宮さんのこと嫌いじゃないんだけど、この本は中高生向けだから、だめ。
まず、他人の言葉の引用に終始していること。自分も同じ考えだということは伝わってくるけど、自分の言葉で語らなきゃ。
それから、反対の考えを持つ人の意見がほとんど書かれていないこと。
判断するのは読者のはずなのに、自分に都合のいい意見しか取り上げないというのは公平でない。あらゆる情報に触れているわけではない中高生に先入観を植え付けるものである。
自分と同じ考えを持ってほしいという気持ちなのだろう。もっと巧みに誘導するならそのテクニックを評価できるのだが、この人はそういう書き手ではない。
雨宮さんの、愚直に自分の体験を語り、同じ立場の人と共鳴するような本にはすごく力を感じるのだけど。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2014年12月15日
- 読了日 : 2014年12月15日
- 本棚登録日 : 2014年12月15日
みんなの感想をみる