道ありき 青春篇 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1980年3月27日発売)
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本棚登録 : 1306
感想 : 130
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 三浦綾子については、長い闘病生活の後『氷点』でベストセラー作家と話題になったし、小説もいくつか読んでいる。でも、ちょっときついなーという印象が残っている。

 そんな先入観があって読んだからか、悪印象ではないけれどやはりたじたじとなった。

 絶望的な事が起こっても打ち開いていくその強さに、圧倒されっぱなしだった。打ちのめされたと言ってもいい。それでなければ13年間にも及ぶ闘病生活を乗りきれなかったのだろうが。

 キリスト教に目覚めていくのだけれど、はじめは疑っている、その様子が尋常でない様に思えた。すべての事象に強く強く反応する気質がすごい。それが信仰に繋がるのだろうとしても。 

 他者との交流も一筋縄ではない。すなわち恋人、親友、友人らのかかわりかたが、わたしには出来ない!わからない!と引いてしまうほど絆が深く激しい。 しかし、次々といい関係になっていくのは何ゆえか、やはり魅力が(外見とか媚びるとかではなく)あるのに違いない。

 真摯な姿には畏れ入る、感動というのにはあまりにも強すぎて、わたしは疲れてしまったよ、というのが本音。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2008年
感想投稿日 : 2021年8月15日
読了日 : 2008年2月17日
本棚登録日 : 2021年8月15日

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