短編のミステリと、ミステリの過去の名作を紹介する
「入門書」のコーナーが交互に出てくる不思議な本。
小説の方の(たぶん)主役の古書店店主が、
書評も担当している、という体で書かれている。
蒼林堂という「ミステリ専門の古書店」を舞台に、
週末になると集まる常連客と店主のやり取りを描く
「一幕物」が小説部分の基本。
その中で毎回のように「日常の謎」が取り上げられ、
店主のロッキングチェアディテクティブぶりが冴える、
というのが基本のパターンなのですが...
正直、この小説部分が、最初の内はなんだかなぁ...
という印象だった(^ ^; 謎が簡単だし、
謎解きもハンパな印象だし...
でも、グダグダした(失礼!)常連たちの会話が、
重ねて読んでいくうちに気持ちよくなってくる(^ ^
しかも、尻上がりに「もやもや感」が増していき、
最終章で全編通しての隠しストーリーが浮かび上がる。
そこで初めて、こんなに複雑な伏線を張っていたのか、
ということに驚かされる(^ ^;
いや...よくまぁここまで複雑な話を思い付くな...(^ ^;
読み始めは★三つくらいの印象だったのに、
最終章で★七つくらいに跳ね上がった感じ(^ ^;
最後の最後の書評のお遊びも粋だわね(^ ^
ミステリ読みの「入門書」としても良いのかも(^ ^
「読んでみたい」と思った作品がたくさんあった(^ ^
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2017年2月17日
- 読了日 : 2017年2月17日
- 本棚登録日 : 2017年2月16日
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