「海賊とよばれた男」とセットで。
古臭い会社からフランクな外資系に転職できてよかった生真面目な技術屋社員の物語。
昔の話だけれど、出光興産の社風がなんとなくわかり、興味深かった。
・「技術屋はいいよ、どこへでも行けて。我々は会社を辞めたくなって、辞められないんだ。潰しがきかない。」
たしかに日本の闇。事務職はかわいそう。
・話の本筋とずれるどうでも良い部分ですが、他のお方のレビューにもある通り、男女関係の古さに衝撃を受けた。女性がかわいそう。「家族サービス」とか。
また登場する企業人たちのビジネス感覚の古さにもびっくり、時代を感じた。
いたるところで彼らの認知的不協和を感じた。
・スマートな紳士に描かれる義父に非常に違和感を感じた。こういう人嫌いだけれど、会社では評価される時代だったのだろうなあ。
家族のリーダーもちゃんとできない人物が、ちゃんと仕事ができるわけがない。自分が気に入った主人公と自分の娘を結婚させて、二人の相性とか考えてない、自分勝手。不幸を作っている。
わざわざこの結末にしたということは、モデルがいて、著者も嫌いなタイプなのかも?
・主人公は、騙されやすいかんじでヒヤヒヤするけれど、好感が持てた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月23日
- 読了日 : 2020年11月9日
- 本棚登録日 : 2020年8月28日
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