これまでの掘り下げに比べて最後、結構駆け足になって尻切れトンボみたいになっている感じ。でも、それでも金融の話など、なんとなく悪いことなんだろうとはわかっても、理解して読むには程遠い。私の側で、描かれている分野に対しての背景知識が圧倒的に足りない。金融のことを知ろうとするにもいいかもしれない。一つ一つ、これはどういう取引、お金の流れのことを書いているんだろう?と。
でも、著者はそれを求めているだろうか?と、考えても仕方ない問いを自分の中に浮かべる。内容が理解できるに越したことはないだろうけど、一番大切にしているのは問題提起なんだと思う。
恩地さんはこの本で最後にまたアフリカの支店へ転勤となる。国見会長が退いたすぐ後のことで、結局、根っこの方にある組織の体質が変わっていないことや、それまでに培われた利害関係に基づく人事で地位を得た人々があまりにも多数派で、しかも、権力を持ってしまっているがゆえに、そのような人事異動がなされてしまったということなのかと。
納得しない終わり方だなーと思ったけど、このもやっと感自体、それでいいの? みたいな気持ちがあるからこそ、出るんだろうなと思った。
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- 感想投稿日 : 2019年4月16日
- 読了日 : 2019年4月16日
- 本棚登録日 : 2019年4月16日
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