「グラス氏の失踪」
・トッドハンター氏の職業が謎の焦点となる。なるほど、奇術師か。
「泥棒天国」
・何者かから逃げるとき、永遠に逃げ通せる方法と云えば「死」。然し、そう人間死にたいと思っても、それを実行しようとするのは至難の業。では、偽りの死を演じて見せればいい。そういう意図を持って、銀行家は山賊に己を含む一行を襲わせたが、結局ばれてしまう。
「ヒルシュ博士の決闘」
・一人二役の名作。罪には問われぬものの、罪深いことをして、博士は自らの名声を上げた。
「通路の人影」
・鏡の反射が事件を危うく迷宮入りにするところであった。
「器械のあやまち」
・器械は使う人が誤れば、また誤ることになる。嘘発見器はその点、正しい仕事をしたが、結果的に間違えてしまった。
「シーザーの頭」
・貨幣のコレクションを巧みに盗ませて、それをネタに強請る。なんとまあ、あくどいことか。
「紫の鬘」
・耳が遺伝的に異様に大きい耳を持つ公爵。何故、彼は耳を隠すのか。醜い耳を隠すのではなく、大きく醜い耳を持たないことを隠すためだった(公爵本人ではないと云う事を隠すため)。
「ペンドラゴン一族の滅亡」
・「両の眼が輝いていれば船は無事、片目のまたたき一つで船はお陀仏」
「銅鑼の神」
二人きりと云う状況を作るよりも、大勢の中で、しかも注目を一点に集めることができれば、殺人はたやすい。
「クレイ大佐のサラダ」
「ジョン・ブルノワの珍犯罪」
・居留守を使った事が、ブルノワのアリバイをあやふやなものとしてしまう。
「ブラウン神父のお伽噺」
・必要以上の臆病は身を滅ぼす、と云ったところか。
- 感想投稿日 : 2012年11月13日
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- 本棚登録日 : 2012年11月13日
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