UFJ銀行を舞台に行われた金融庁検査を中心に描く小説。すべてフィクション仕立てではあるが、時の竹中平蔵大臣の覚悟、金融庁検査官の気迫、組織を守ろうとする銀行員の狂気が見られる作品。
正しいことをしようとしても、腐る組織は腐ってしまうのだ。そしてそれは多くの犠牲者を出す。それを思うと暗澹たる気持になる。
少しずつ年をとって上が見えてくると、自分の身の処し方も高度にならなければならないのだが、いかにして世の中のため顧客のため組織のために決断が下せるのかと思うとまだまだ自分は甘すぎる。そんな人間では何も守れないなと痛感させられたような作品。読み応えは、かなりあり。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年8月24日
- 読了日 : 2014年8月24日
- 本棚登録日 : 2014年8月24日
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