ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2002年7月10日発売)
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本棚登録 : 3430
感想 : 486
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タイトルは岡山弁で「とても、怖い」の意味。
タイトル通りぼっけえきょうてかった。しばらく夜は一人でトイレ行けん。

化け物や幽霊の怪奇そのものよりも、明治時代の岡山の北の果ての寒村の人間模様がきょうてえ。
貧困、不作、飢え、迷信や古い因習、男女差別や他所者差別、都会に対する劣等感、濃密過ぎる人間関係、すぐに広がる噂話など、田舎の嫌な側面をこれでもかと半ば悪意を持って見せつけてくる。

怪談部分はともかく、当時の日本にはこんなダークサイドが本当にあったんだろうな…もしかしたら今でも…と考えるととてもどんよりしてきます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年2月16日
読了日 : 2021年2月15日
本棚登録日 : 2020年9月20日

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