中原淳一さんの「好きなものスカート」ってご存じですか?
ブルー・グレイの上質な生地。
フレアスカートに女の子の好きなものがアップリケしてあって。
まるでそのスカートみたいな本でした。
アールデコにアール・ヌーヴォー
抒情画
往年の名画
シャンソン
歌舞伎
文学のあれこれ
うつくしいことば しぐさ
クラシック音楽にお気に入りの香水
確かにどれも大事なエッセンス
想像力にやさしいこころ
そのひとつひとつ。
祖母や母、あこがれの年上の女性から教わるものだった
それらは、今や本から教わるものになってしまったのかな。
美輪さんのこの本の筆致は、別に毒はなくて
読んだ方にやわらかく語りかける感じで、まるで
サロンでお茶でも頂きながらお話を聞いてるようで。
楽しく心華やぐものへのご自分の想いを聞かせて
くださってて、楽しい一冊です。
だけど一方で。
それをご本から分けて頂いてるというのが寂しい。
どこからも教わらないよりは、こんな素敵なものもあるよと
きっかけとしては知るほうがいいですけれど。
どこか遠いものとしてじゃなくって
味わう小さな日常として捉えたいなって。
それだけはちょっと心に引っかかります。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
レトロ乙女文化
- 感想投稿日 : 2014年8月13日
- 読了日 : 2014年8月13日
- 本棚登録日 : 2013年3月23日
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