政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること 角川SSC新書
- 角川マガジンズ(角川グループパブリッシング) (2012年2月10日発売)
政府やメディアが流す情報は曖昧で嘘が多い、なんてここ数年よくいうようになったと思うのですが、何故そういうことが起こるのか?の背景について書かれている本、という感じでしょうか。
僕は311以降ですかね、そういうことが急激に意識が向くようになり、色々調べてみると???なことにぶちあたり、政、官、財、学、メディアの関係について知る事になりました。
別途、日本の戦後について米国の介入が凄まじい事も知りましたが、近年のグローバル化や多国籍企業が唱える成長とは、俗にいわれる1%と人たちの利益を追求しているだけという視点があることも知りました。(一時、これらを陰謀論でくくって考えていましたが、本書ではそんなレベルのものではなく、現実に目に見える範囲で起こっていることと書かれています)
この本は主に311以降に焦点があてられ、原発、TPPを題材に、カラクリの事例や、それへの気付き方についてが説明されており、もっともまずいのは市民が無知であること、だと書かれています。比較的ライトな書かれ方がされているので、少しでも疑問を感じた事がある方は手に取ってみると良いと思います。
賢い人はとっくに気付いていたことかもしれませんが、そうではない僕らのような人たちは、こういった事実があることも知り、何が正しいかを知ることを訓練しておくといんじゃないかなぁ、と僕は思っています。
TPPによってこれから日本を起こって行く事をイメージすると、なんだよどうにも止められないのかねぇ…と思ったりするわけですが、完全同等とは言わないまでも、アルゼンチンがそういった状況から脱する事ができていることが本書で書かれており、まるっきり光明がないわけでもないのかと少し安心しました。(別途調べてみるとこれはこれでとても複雑な経緯があるようですが…)
- 感想投稿日 : 2013年2月17日
- 読了日 : 2013年2月17日
- 本棚登録日 : 2013年2月17日
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