流れるような文体に美しい描写。淀みなく流れる文章は、まさに銀河。天の川そのもの。
易しい言葉のようで、実は優しい言葉でもある。その文章が好きだった。
自分が犠牲になっても、周りが幸せであれーーー
恥ずかしながら内容をほとんど知らなかったため、氷山の話にさしかかったときに冷やっとした。こんな悲しい旋律が、銀河に隠されていたなんて。
主題ははっきりとは掴めなかった。
でも、死を見つめながら生きることをジョバンニをとおして描いているのではないだろうか。
お父さんが今夜はありがとう、とジョバンニに言ったこと。僻み気味で自分中心だったジョバンニの心に何か変化を与えたに違いない。
あと印象的だったのが、ジョバンニだけ、特別な切符だったこと…。その時点で、もう決まっていたのだよね…。
切なく、けれども美しい物語。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
近現代文学
- 感想投稿日 : 2013年5月11日
- 読了日 : 2013年5月10日
- 本棚登録日 : 2013年5月10日
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