宮本武蔵(一) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2013年1月28日発売)
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本棚登録 : 598
感想 : 30
5

あまりにも有名な小説なのに初めて読んだ。
というより何回か読もうとしたのだけど、挫折。
ところが今回はすいすい読める。
原因の一つは時代劇が大嫌いなこと。日本史が嫌い、古文・漢文が嫌いと言う高校時代の延長で、あの古語調の文章が出てきたら脳がシャットダウン?してしまう。
ところが葉室凛の小説で免疫ができたらしい。
違和感がなくなってきた。浅薄な日本史の知識もWikiで補強しながら読めるし。
そして何よりこの新版は文字が大きい!これは読みやすい。

もちろん内容は望外に面白くて一気読みしてしまった。
武蔵の生涯を描く小説であろうが、その求道的な姿勢をメインに据えながらも、人間臭さも存分に描かれているし、何より脇を固めるキャラが実に生き生きとあまりにも人間臭くリアルに描かれている。
そしてそのキャラが時の流れとともに邂逅と別離を告げるさまが見事。これは全巻早く読みたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代劇
感想投稿日 : 2015年11月20日
読了日 : 2015年11月20日
本棚登録日 : 2015年11月20日

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