「自死」と「自死幇助」、結果としては同じだけど全くの別物なのだと、本書を読んで思い至りました。
冥土に旅立つさいに苦しまずに逝きたいという自分本位な考えで、自死幇助が認められればいいと思っていましたが…。
これが認められると悪用する人もいそうだし、肉体の死と精神の死とか様々なケースがあって、考え始めると頭から煙がでそう。
巻末の付録によると、2015年にドイツ連邦議会は、それまで認められていた自死とその幇助を、罰則規定を伴う禁止としたとあり、なんと逆戻りもあるのか。きっと日本も大差ないでしょう。これは答えが出る類の問題ではないのかも。
アクの強い弁護士がキリスト教の問題点や原罪について司教を舌鋒鋭く追及する場面にはらはらしました。
戯曲にすることで、宗教に疎い私にもわかりやすく、勉強になるうえに読み物としてもおもしろかったです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月9日
- 読了日 : 2024年3月9日
- 本棚登録日 : 2024年2月25日
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