アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2006年12月21日発売)
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感想 : 3828
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読み終わった感想
→ほおぉ、そういうトリック使うのね、そういうことね〜!予想を超えてきた〜!
→後味、うーんんんん、悲しく終わるのね、そっちの方に持ってったか〜

その本を読んでいく中で、動物の虐待シーンもそうだが、一つ一つのシーンが事細かく想像できるように記述されていると思った。
ワンシーンごと頭にイメージが湧くてくるので、叙述トリックを見た際にはあいつがアイツ…?
へぇ!!!!!って感じだった笑

シリアスな展開や小さな謎がちょこちょことあったが、正直私の中で大きな関心を占めていたのは、2年前と現代がどう繋がっていくのか、であった。
2年前のシリアスなサスペンスチックな展開はハラハラしたし、琴美が出てこないので察した部分はあったが、そこ以外の本屋の謎と教科書が消えた謎は、いつの間にか記憶から消えていた笑

でも小さなところに色々と散りばめられていたと思っていて、外国人を受け入れきれない日本人の心理みたいなものは、確かになぁと思いながら読んでいた。ドルジが日本人になりきって生きている部分には、そういう日本人あるあるじゃないけど、風潮が現れてるなぁと思った。

長々と書いたが、叙述トリックには大きく騙されたし、驚きがあったので楽しかった。
後味がしんみりなのは良しとして、その後を明確にしないモヤモヤ感がもどかしかったのと、叙述トリックによって全てが持っていかれて、タイトル伏線回収までもが、インパクトが小さいなと感じてしまった点で4評価にした

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月17日
読了日 : 2023年11月17日
本棚登録日 : 2023年11月7日

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