●近藤史恵さんの肩書きは基本ミステリ作家だとは思いますが、これは(も?)あんまりミステリじゃないね。
過酷な競技に携わる人間の心の揺れを描いた小説です。
この場合はツール・ド・フランス。
自転車競技の中の1レースとしてはブランドすぎて門外漢はむやみやたらにありがたく思いがちなんですがゆるしてもらえますかどうですか。
●『サクリファイス』の主人公でもあった自転車選手、白石誓が語り手となり、レースとともに展開するドーピング疑惑に巻き込まれていくのが今回のお話。
しかしまあそんなことはわりとどうでもよく、ツールの雰囲気を味わえたらそれでいいと思います。
キャラの無駄な可愛げは、さすが『遥かなる時空の中で』のノベライズ作家と言っておこう。て、そのゲームは一切知らないんですけどね?
●ガチガチのミステリを期待する方には決してお勧めしません。
海外自転車競技ファンに受けるかどうかも知りません。←や、面白いとは思うんだけどCSに入るほどファンじゃないし。
でもまあ、繊細な心の動きをウォッチするのは嫌いじゃないよ、と言う方に。
競技者がそんなこまかくてええんかいという批判はそばに置いておこう。しかたないんや。
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- 感想投稿日 : 2012年2月1日
- 本棚登録日 : 2012年1月29日
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