行方不明になった腹違いの兄を、兄の彼女と名乗る女と共に奈良へと探しに行く。
古都奈良の、数千年前から現在までの時の流れがごちゃ混ぜになったような雰囲気と、旅を続けるたびにそれぞれの関係性や思惑がくるくると変わる状況がリンクする。
個人的には、会話や思考の流れに集中してしまい、奈良の情景が全然頭に入らなかったのが残念。また、最後の展開が少し唐突で、もう少し静と母の関係性が描かれると良かった。描かれない、ということがつまり静の母への感情を表しているのかもしれないけど…。
そういえば、腹違いの兄弟姉妹や、死者を軸にした生者たちの苦悶っていうテーマは恩田陸さんの作品によく出てくるなぁ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年11月21日
- 読了日 : 2021年11月21日
- 本棚登録日 : 2021年11月21日
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