初めて宇能鴻一郎をちゃんと読みました。川上宗薫と並ぶ官能小説の大家として名前は知ってましたが、たかがエロ小説家となめきってました。でもたぶん、凄い作家です。知りませんでした。国文学や土俗習俗の知識、ストーリー構成の無駄の無さ、絶妙な文章表現と漂う無常感。何だよもっと早く言ってくれよ、めっちゃ文学じゃん。
収録6作品全て秀作ながら、特に表題作「姫君を喰う話」と「花魁小桜の足」「西洋祈りの女」は良かったです。
ただ、2021年5月付のあとがきのようなエッセイのような雑文は寄る年波を感じさせられて蛇足(この本読んだ後だと蛇足が変な言葉に見えてくる)。
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- 感想投稿日 : 2021年12月29日
- 読了日 : 2021年12月29日
- 本棚登録日 : 2021年12月29日
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