意外だったのは、
戦争を憎み、軍縮を正義とする日本の反戦教育は、幼稚な精神論で危険だという批判と、
一国の超大国、二番手グループ、その他大勢の第三グループの3層構造になったとき、世界に安定が訪れる、という点。
反戦教育がどういう背景で生まれたものなのか、今の時代に照らして、どういう議論が足りてないのかを考えないといけない。
第一次世界大戦は国家が国民を騙す戦争だった。
そこから、アナーキズムや社会主義、共産主義が出てくるわけだが、それも20世紀末に頓挫し、国際政治の秩序は崩壊し、次なる秩序が生み出される時代だが、その答えは明示されていない。
グローバリズムとナショナリズムは繰り返す。
グローバル化が終わりを見せたとき、どの国に属しているかが大事。環境、金融などの危機に財力を持って対処できるのが国家の強み。
国家や政府の批判ばかりではなく、国家とその要素である私たちに何ができるのか考えさせられる本。
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- 感想投稿日 : 2021年1月22日
- 読了日 : 2021年1月22日
- 本棚登録日 : 2021年1月22日
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