日本人が知らない世界と日本の見方 本当の国際政治学とは (PHP文庫)

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  • PHP研究所 (2014年4月3日発売)
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感想 : 15
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意外だったのは、
戦争を憎み、軍縮を正義とする日本の反戦教育は、幼稚な精神論で危険だという批判と、
一国の超大国、二番手グループ、その他大勢の第三グループの3層構造になったとき、世界に安定が訪れる、という点。

反戦教育がどういう背景で生まれたものなのか、今の時代に照らして、どういう議論が足りてないのかを考えないといけない。

第一次世界大戦は国家が国民を騙す戦争だった。
そこから、アナーキズムや社会主義、共産主義が出てくるわけだが、それも20世紀末に頓挫し、国際政治の秩序は崩壊し、次なる秩序が生み出される時代だが、その答えは明示されていない。

グローバリズムとナショナリズムは繰り返す。
グローバル化が終わりを見せたとき、どの国に属しているかが大事。環境、金融などの危機に財力を持って対処できるのが国家の強み。

国家や政府の批判ばかりではなく、国家とその要素である私たちに何ができるのか考えさせられる本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年1月22日
読了日 : 2021年1月22日
本棚登録日 : 2021年1月22日

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