オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る

制作 : プレジデント書籍編集チーム 
  • プレジデント社 (2020年11月29日発売)
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「自分と異なる価値観を知るのは未来を知ること」
「すべてのものにはヒビがある。そして、そこから光が差し込む。」(Anthemより)

ハッと目が醒めるような、創造的でポジティブなオードリー・タンの価値観に最初から最後までワクワクしっぱなしだった。

印象的だった5点

①AIの可能性
AIが機械的な仕事を肩代わりできる分、人間はより良い公共の価値を生み出そう。
仕事を奪われると危惧するのではなく。

どんな未来に行きたいのか決めるのは人間。その補佐をするのがAI。

②文学的素養の大切さ
プログラミングをはじめ、どんな分野でも頭の中のイメージをコードや言語に落とし込んで初めて形にできる。そこで必要な力が文学的素養。国語力。

③イノベーションを起こす素養
問題に立ち向かう「自発性」
異なる価値観の「相互理解」
価値観はみんな違うことを理解しつつ、皆が受け入れられる価値観を見つけ出せるのか考えながら共同で作業する「共好(ゴンハオ)」

④台湾では、行政と市民がネットのプラットフォームやビジコンで繋がって、一緒に社会問題を解決するシステムが作られている。
市民から問題意識と解決のためのプロジェクト案を募集して、政府が実際に取り組んでくれる。

政府の許可を待たずに市民が自主的にNGOなどの組織を起こして活動することもある。

日本では、政治や社会におかしいことがあっても、選挙やデモ参加など間接的にしか問題解決に市民が参加できない状態。
問題があれば自分たちもそれをなくす力になれると市民が思える社会システムが日本にも必要。

⑤「弱者」の価値観の創造性
マイノリティだからこそ、既存の価値観では見えてない世界が見える。
インクルージョンはイノベーションに繋がる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年3月16日
読了日 : 2021年3月16日
本棚登録日 : 2021年3月16日

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